エチエ農産へ訪問
食卓のおいしい!を耕す。
乾燥野菜という畑の新しいご馳走へと生まれ変わって、まるで白鳥のように農家さんとOYAOYAから羽ばたいていくのを夢見る、『みにくいアヒルの子』だった規格外の野菜たちと同じように。
農家さんとOYAOYAの間にも、農業と食卓のおいしい!を耕そうと二人三脚で歩んできたストーリーが、出会った農家さんの数だけあります。それを語らないと、OYAOYAの乾燥野菜にはどんな価値があって、農業の世界はどんなに魅力的なのか、伝えることはできません。
まずは、京丹後市で農家さんの販路開拓を手伝われている会社のご紹介で繋がり、乾燥野菜の製造と仕入れをお願いすることになったエチエさんから。
エチエ農産へ訪問
紹介してもらった[エチエ農産]がある京丹後市久美浜町は、京都府北部エリアの中でも兵庫との県境にあり、電車とバスを乗り継いで動くことが多いボクにとっては、正直アクセスしにくいロケーションだった。
そこで思いついたのは、現地に長期で滞在すること。2021年の夏頃、ボクは豊かな自然に恵まれた海の京都・丹後へ移り住むような感覚で、定期的に足を運んだ。
有機資材と減農薬へのこだわり
初めてエチエさんを訪れた時、とにかく畑が広く、野菜の種類も豊富で、「農業ってスゴイな」と圧倒されたのを覚えている。聞けば田んぼは23ヘクタール、畑は7ヘクタールあって、これは東京ドーム6.5個分に相当する規模。
一番奥の山手にある畑までは、軽トラで移動しなくてはならないほど遠く、見渡す限り田んぼと畑と山のグリーンで、背伸びすれば手が雲に触れそうなほど空も近い。
そんな壮観な眺めの農地でエチエさんは、お米と年間30種類ほどの野菜を栽培している。しかも、有機資材と減農薬にこだわり、ほとんどの仕事が手作業だというから驚きだ。
有機JAS米と多品種の野菜
現在[エチエ農産]の代表は越江昭公さん。ご両親である会長の雅夫さんと敏江さんもまだまだ現役で、昭広さんの奥さんもまたグレインマスターという資格を持ち、穀物のスペシャリストとして米粉を使った事業に携わっている。
エチエさん一家はもちろん、従業員のおかあさんや男性スタッフさんも本当の家族みたいに仲が良く、ボクのことも親戚のように温かく迎え入れてくれた。現地に滞在中、ボクを宿泊先へと送ってくれていた男性スタッフさんとは、丹後を離れてからも頻繁にメッセージでやり取りしている。
特に用事がないときもエチエさんのところにお邪魔しては、出荷作業を手伝うなどして自然と皆さんの輪に馴染んだ。そうこうしているうちに体感できたことがある。