干し野菜にできない野菜とは?もやし・水菜・アボカドは要注意

2025年10月2日by 小島怜

私と会社の同僚3人は定例のランチ会を楽しんだ後、まだまだ話し足りずカフェに移動した。カフェテラスが併設された風通しの良いハワイアンカフェだ。

路地を抜け広い通りに面したそのカフェの佇まいが、あまりにも控えめだったからか私も友人たちもその存在を知らなかった。天井が高く、ゆっくりと回転しているシーリングファンも良い雰囲気だ。

私たちはお店の人の案内で店内の中央の席についた。

「へぇ、ここ前からあった?」

「うん、けっこう前からあったんだけど、ひとりで入る勇気がなくて」

連れてきてくれた友人は肩をすくめて笑った。

私たちは自分たちの胃袋の容量など考えもせずに、生クリームたっぷりのハワイアンパンケーキをひとり1皿ずつ注文した。

「で、そのあんたが今ハマってる干し野菜のこと、もっと教えてよ」

「ほんと、ほんと!家事もろくにしなさそうなあんたが、干し野菜ですって?」

「野菜なら、なーんでもいいわけ?」

矢継ぎ早に飛び交う友人の言葉を、私は吹き出しそうになるのをどうにか堪え、紅茶を口に含んだ。

「うーん、どんな野菜でも干し野菜に出来るってわけじゃないのよね」

私は妹から届いた助言メッセージを思い出した。

「野菜だからってなんでも干していいわけじゃないからね。以下の野菜はお取り扱い注意野菜よ」

そう書かれてあるメッセージの下に、干し野菜に向かない野菜たちの名前が書かれていた。

「で、NG野菜って?」

私共々、家庭的という言葉とは真逆の生き方をしている友人が目を輝かせている。その時ばかりは、普段から大笑いすることもなく物静かなキャラクターで通っている私が、思わず吹き出してしまい、友人を驚かせたことは言うまでもない。

妹の助言メッセージはこうだ。

「以下が干し野菜に向かない野菜たちよ!注意すること!

その1 もやし 危険度 ★★

強者でもお取り扱い要注意よ 

その2 水菜 危険度 ★★★

これを干し野菜にしようだなんて、誰が考えるのかしら?

その3 アボカド 危険度 ★★★★

油分が多すぎて乾燥には不適切にもほどがあるわ!

干し野菜に適さない=生で食べると美味しいってこと。何事も適材適所ね。

友人たちは随分と納得したように何度も頷いていた。

「適材適所、かぁ…… なんだか私、心が軽くなっちゃった」

「私も!仕事で悩んでたんだけど、心の持ちようって大事ね」

「そうなの!私も、転職したいなぁなんて思ってたけど、もうちょっと頑張ろうかな」

友人たちは、妹の干し野菜に関するアドアイスを個々の悩みに対するアンサーと捉えたようだった。

「ダメだこりゃ」

友人たちが干し野菜を作る日は来るのだろうか?私は出来た手の甘い香りに包まれたパンケーキを思い切り頬張った。

第九話:干し野菜のカビ防止決定版!プロ直伝の6つの保存テクニック

水菜の写真

干し野菜に向かない野菜とは?

干し野菜は多くの野菜で楽しめますが、すべてが乾燥に適しているわけではありません。水分や油分が多すぎたり、葉が薄く繊細すぎたりすると、乾燥中に傷みやすかったり風味を損ねてしまいます。無理に干そうとすると見た目も味も良くなく、保存性も期待できません。

干し野菜に不向きな野菜の例

もやし
水分量が非常に多く、乾燥に不向きです。干すことで食感が悪くなり、風味も抜けやすい特徴があります。もやしは安価で鮮度重視の野菜なので、干し野菜には向きません。

水菜
葉が薄く柔らかいため乾燥するとすぐに縮れてしまい、パサパサした仕上がりになります。彩りやシャキシャキ感が魅力の野菜なので、生や軽い加熱調理が適しています。

アボカド
油分が非常に多く、乾燥させると酸化して黒ずみ、味も落ちてしまいます。干すよりも生やペースト状で食べたほうが美味しく楽しめる代表的な例です。

干し野菜に適した野菜との違い

干し野菜に向いているのは「乾燥させることで甘みや旨味が凝縮するタイプの野菜」です。例えば、大根やにんじんは水分が程よく抜けると味が濃くなり、きのこ類は香りが増して出汁にも使えるようになります。トマトやナスも水分は多いですが、乾燥によって旨味成分が強調されるため人気があります。

一方で、もやしや水菜は水分が抜けると旨味よりも食感の悪さや風味の弱さが目立ち、アボカドは油分の多さが裏目に出てしまうのです。

干し野菜に最適な野菜10種類!初心者でも失敗しない選び方

適材適所で楽しむ干し野菜

干し野菜にできない野菜があるということは「そのまま食べたほうが美味しい野菜」だということです。全てを干し野菜にしようとする必要はなく、干すことで新たな魅力が生まれる野菜だけを選ぶのがポイントです。

大根やにんじんは干してこそ甘みと旨味が引き立ちますし、アボカドや水菜は生で食べることで本来の美味しさを味わえます。まさに野菜も「適材適所」。それぞれの特徴を知って使い分けることが、食卓を豊かにする近道です。


乾燥野菜を試してみる

「OYAOYAのドライトマト(大玉トマト使用)パッケージ」
「乾燥された大玉トマトの断面が見えるドライトマト」
ドライトマト
乾燥野菜の専門通販サイトOYAOYA
OYAOYAの乾燥たまねぎパッケージ商品
京都府産乾燥玉ねぎを細切りにした商品のクローズアップ写真。
乾燥玉ねぎ
乾燥野菜の専門通販サイトOYAOYA
乾燥生姜のパッケージ正面。黄色〜茶色のラベルが印象的な透明袋入り
細切りの乾燥生姜を円状に並べた写真。軽やかな質感が見える
乾燥生姜(しょうが)
乾燥野菜の専門通販サイトOYAOYA
乾燥ビーツの商品パッケージ。京都産のビーツを使用し、シンプルなラベルデザインが印象的。
乾燥ビーツの細切りと角切りの比較。甘みと食感の違いを視覚的に伝える2種類のカット
乾燥ビーツ
乾燥野菜の専門通販サイトOYAOYA
国産乾燥オクラ(京都府産)パッケージと商品イメージ。乾燥野菜OYAOYA。
乾燥オクラのカット断面盛り付け写真。ゴロゴロ食感とねばねば感を強調。
乾燥オクラ
乾燥野菜の専門通販サイトOYAOYA
国産乾燥きゅうり(京都府産)パッケージと商品イメージ。乾燥野菜OYAOYA。
京都府産乾燥きゅうりのクローズアップ。低温乾燥でコリコリ食感を実現。
乾燥きゅうり
乾燥野菜の専門通販サイトOYAOYA
乾燥ごぼうのパッケージ正面。黄色のラベルと中身が見える透明袋仕様
乾燥ごぼうのアップ画像。繊維質で自然な色味が強調されている
乾燥ごぼう
乾燥野菜の専門通販サイトOYAOYA
国産乾燥白ねぎ(京都府産)パッケージと商品イメージ。乾燥野菜OYAOYA。
京都府産乾燥白ねぎを細切りにしたクローズアップ写真。柔らかい食感が特徴。
乾燥白ねぎ
乾燥野菜の専門通販サイトOYAOYA
乾燥ほうれん草のパッケージ正面。緑のイラストラベルと透明の袋入り。
乾燥ほうれん草を平らに広げたアップ画像。形が自然で色味も残る。
乾燥ほうれん草
乾燥野菜の専門通販サイトOYAOYA
パッケージに入った乾燥小松菜の商品画像(OYAOYAラベル)
カットされた乾燥小松菜の平置き写真(背景ベージュ)
乾燥小松菜
乾燥野菜の専門通販サイトOYAOYA