電子レンジで簡単!色鮮やかな干し野菜の作り方と楽しみ方
先日オーブンで作った干し野菜が思いのほか上手に出来、あっという間にたいらげてしまった私はもう一度同じ手順で干し野菜を作ろうと考えていた。
スーパーマーケットへ出向き、旬の野菜や定番野菜、自分の好きな根菜などを隈なくチェックし、あれこれ買い込んで帰宅した。
「さあて、今日も曇りだしオーブン干し野菜を作るとしますか」
そこでふと思い出したのがオーブン機能に加えて装備されている電子レンジ機能だ。普段あまり電子レンジを多用しない生活をしているせいか、私は自分の持っている家電製品のスペックを忘れがちなのだ。
「そういえば、電子レンジでも作れるんだったわよね」
私は妹の連載記事の中に「電子レンジで作る敷居の低い干し野菜」という番外編記事があったことを思い出した。妹の解説によるとこうだ。
《とにかく時短!敷居の低いレシピは長く愛される隠し条件。電子レンジで干し野菜を作るメリットはやはり時間短縮にあると言えるでしょう。しかしそれだけではありません。電子レンジで作った干し野菜の大きな特徴は、その色の美しさにあると言えます。》
私は妹の文章を読みながら、買って来た野菜たちの鮮やかな色合いを眺めた。
「この野菜の色を損なわずに作れるなら、それって素敵よね」
私は早速電子レンジで干し野菜を作ることにした。時短と言うだけあって、調理にかかった時間は600Wで約6分から8分だ。
レンジの中の様子を見ながら、野菜が乾燥していくのを見守る時間さえもワクワクが止まらなかった。電子レンジで作る場合、ラップは不要なのだそうだ。好みに合わせ塩や下味調味料を使う方法もあるのだそうだ。
そして肝心の出来は、想像を超えたものだった。しっかり乾燥していながらも野菜の持つ色味をちゃんと残している。
「うん、美味しい!」
出来立てを食べられるのは手作りをした者だけのご褒美だ。そしてそのまま15分から20分程度乾燥させて完成だ。
電子レンジレシピで作った干し野菜の嬉しいポイントは、そこからさらに天日干しへと移行できるところだ。電子レンジで一定量の水分を抜ききった後、さらに天日干しにかけることで、完全な干し野菜が出来上がるのだそうだ。
「色んな楽しみ方があって飽きないわ、こりゃ」
その夜、私は少し高価なビールと自家製干し野菜を思う存分楽しんだのだった。
第六話:干し野菜は夜どうする?天日干しの正しい取り込み方と保存方法

電子レンジで作る干し野菜の解説
電子レンジを使った干し野菜の一番の魅力は、短時間で作れることと色鮮やかに仕上がることです。600Wで6〜8分程度の加熱でしっかり水分を飛ばすことができ、野菜本来の鮮やかな色合いをそのまま残せます。見た目にも美しく仕上がるため、食卓を華やかにしてくれるのが大きなポイントです。
また、天候や季節に左右されないため、雨の日や湿気の多い日でも気軽に取り組めるのが電子レンジならではの強みです。
基本の作り方
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野菜をよく洗い、食べやすい大きさにカットする
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キッチンペーパーで表面の水分をしっかり拭き取る
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耐熱皿にクッキングシートを敷き、野菜を重ならないように並べる
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ラップはせず、電子レンジ600Wで6〜8分加熱する
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取り出した後、15〜20分ほど室内で自然乾燥させて完成
塩やスパイスで下味をつければ、出来上がりはそのままおつまみにもなります。
出来上がりと保存のコツ
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出来立てはパリッと軽やかな食感で、スナック感覚でも楽しめる
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野菜の色がきれいに残るため、サラダや炒め物のトッピングにも最適
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保存する場合は、完全に冷ましてから密閉容器へ。冷蔵なら数日、しっかり乾燥させれば冷凍保存も可能です
電子レンジ×天日干しの合わせ技
電子レンジで一度水分を飛ばした後に天日干しを行うと、保存性がさらに高まり、本格的な干し野菜に仕上がります。電子レンジで「下処理」をしてから、太陽と風で「仕上げ」をするイメージです。これにより、短時間で効率的に、しかも旨味と保存性を両立した干し野菜を作ることができます。
オーブン・天日干しとの比較
方法 | 特徴 | 所要時間 | 仕上がり | 向いている場面 |
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天日干し | 太陽と風で自然乾燥。甘みと旨味が凝縮 | 半日〜2日 | 栄養価が高く風味豊か | 伝統的な製法でたっぷり作りたいとき |
オーブン | 低温でじっくり乾燥。安定した仕上がり | 1〜3時間 | 均一に乾燥。保存性も高い | 雨の日や安定した仕上がりを求めるとき |
電子レンジ | 短時間で加熱乾燥。色が美しい | 6〜8分+乾燥15〜20分 | 色鮮やかで軽い仕上がり | 忙しい日、手軽におやつや副菜を作りたいとき |
まとめ
電子レンジ干し野菜は、スピード感と鮮やかさが魅力の現代的な方法です。オーブンや天日干しと比べると保存性はやや劣りますが、その分、思い立ったらすぐ作れる手軽さがあります。さらに天日干しとの組み合わせも可能で、ライフスタイルや用途に合わせて幅広く活用できるのも強みです。
「今日は簡単にスナック感覚で」「週末はじっくり天日干しで」など、気分や季節に応じて使い分ければ、干し野菜の楽しみ方がぐんと広がります。